家計簿を、基礎生活費、ゆとり費、予備費の3つのカテゴリーで管理する

家計管理
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家計管理を行う際、「固定費」「変動費」で分けることがある
固定費とは、毎月固定されている費用(家賃、保険料、通信費、水道光熱費、教育費などなど毎月必ず発生する費用)、変動費は月によって変動する費用(食費、日用品費、娯楽費、被服費、交通費、交際費など)。

そして、家計を見直すには「固定費を削減できないかを考えよう」と言われることがある。
例えば住居費なら「転居する」、通信費なら「携帯のプランを変更する」とかで、一度見直すとその後もずっと見直された状態(金額が少ない状態)で続けられる。

それは、とてもよくわかるのだが、もっと単純に考えたい。

ここではシンプルに「健康で文化的な最低限度の生活を送るための「基礎生活費」、より健康でより文化的な生活を送るための「ゆとり生活費」、何かあったときの「予備費」3つのカテゴリーで家計簿を考えてみる。

1.基礎生活費(固定費&必要不可欠な変動費)

固定費には「静の固定費」と「動の固定費」がある

健康で文化的な最低限度の生活を送るための基礎生活費とは、とにかく生活していく上で生きていくうえで欠かせないお金。何があろうと必ずこの金額はかかる。
これは、いわゆる固定費(毎月、金額が一定のもの)だけでなく、生活に必要な変動費(食費、光熱費、通信費、生活雑貨など)も含み、前者を「静の固定費」後者を「動の固定費」として考えてみる。

静の固定費(住居費、通信費、保険料)

住居費 (住宅ローンや家賃)
家計のうち最も大きな割合を占めるもの。
家計が苦しければ早急に何かすべきだが、実際には引越にもお金がかかるし、ローンの返済額を少なくすると返済期間が長くなるなど、なかなか難しい。
本来、「家を買う時、借りる時」に、今後の人生で想定されうるリスクまでも考慮して、しっかり考えるべきところだ。

通信費 主に電話代(他は宅急便、切手代なども)
携帯電話のプランの見直しがメイン。
家計を見直す際、割と手を付けやすい部分。不要なサブスクもあったりするので、時々見直してみる。

保険料
「子供(扶養家族)にお金がかかり、大黒柱に何かあったら家族が路頭に迷う」という状況以外は、多額の生命保険は必要ないのでは…と思っている。
保険料については、家計診断などでもよく見直しが推奨されている。
浪費体質の人であれば、貯蓄要素を含む何らかの保険があったほうがよいと思う。

巷で言われているように、これら固定費は「可能な限り見直すべき」部分。

動の固定費(食費、日用品、水道光熱費)

次は、変動がある「動の固定費」。

食費、日用品
食費とか日用品とかは月々の金額が定まらないため「変動費」にされがちだが、それをやってしまうとわかりにくくなる。
実際には変動するが、ここは思い切って「固定費」としてあらかじめ予算を決める
予算内に収まればOK(余った分は「貯金」または「ゆとり生活費に回す」「ご褒美として何かに使う」
そして、予算を超えたら、次項の「ゆとり生活費」へ計上
要するに「予算内は固定費だが、それ以上はゆとり生活費(贅沢費)」として管理する。

水道光熱費
春秋と夏冬ではかなり金額に差が開く部分だが、前年の料金を参考に予算を決めておく。
または、「〇人家族電気代月額」などで検索し、相場を固定費としてもよい。

これらは、「変動費」にするのではなく、最初に予算決めをして「動の固定費」として考える方が、家計を見直ししやすい。
こちらは一度、自分の家庭の平均値と比べて(ネットで「4人家族 食費 平均」などと検索してみる)、「食費が多すぎないか」などと見直してもよいだろう。

その他、被服費や医療費なども「基礎生活費」として予算を決める。
「基礎生活費」が予算を超えたら、容赦なく、次の「ゆとり生活費」に計上する。

2.ゆとり生活費(贅沢費)

なくても生きていけるもの

より健康でより文化的な生活を送るための「ゆとり生活費」とは具体的にどんなものか、その定義は人によって難しいが、「もしも明日からそれがない生活を強いられたとしても、とりあえず人として生きていける」ことが基準になるかもしれない。
つまりは、なくても生きていけるもの
まずは「基礎生活費」の予算を超えたもの(食費のオーバーなど)。
それから、レジャー、ギフト、稽古事、娯楽、外食、慶事、お歳暮などの交際費、洋服なども、ここに入る。

といっても、突発的に必要なもの(突然、家電が壊れた、急に香典が必要になった)ではなく、ある程度「予測がつくもの」がメインだ。
ざっくりと「ゆとり生活費は月に10万」などと決めてもよいし、毎月かかる費用で基礎生活費に含まれていないもの(お稽古事、外食など)を計上してもよい。
基礎生活費との違いは「なくても生きていけるか、いけないか」。
ゆとり生活費を確保することは、生活に潤いを与えるという意味では大切だが、もしも家計が苦しければ「贅沢しているかも」と見直せるポイントになる。

家計のカテゴリーは決めておく

家計管理をする際、意外と悩むのが「カテゴリー」だ。

例えば、「おしゃれな服はゆとり生活費」「下着や普段着は基礎生活費」というカテゴリーにする。
下着などはどうしても必要だが、おしゃれな服は単なる「自分へのご褒美」だったりすることもあるからだ。

すると、「1000円くらいだがおしゃれな服」とか「高級な下着」とかはどうすればいいのか、悩む場面が出てくる。
そして、「おしゃれな服はモチベーションアップにつながるから、生活必需品」と勝手な解釈をし始め、カテゴリーも何もあったもんじゃなくなる。
外食費は? 交際費は? 化粧品代は?
この辺が「基礎生活費」と「ゆとり生活費」との境目で難しいところだ。

だから、最初にカテゴリーと予算を自分なりに決めておく
「おしゃれな服」を基礎生活費にするのも、自分で決めたのならもちろん構わないと思う。
また、「毎月〇円までは基礎生活費でそれを超えたらゆとり生活費」としてもよい。

一番悪いのは、「今月はこっち」など、都合のいいように毎回カテゴリーを変えるケースだ

3.予備費(貯金含む)

いざという時のお金

予備費とは、あらかじめ予測がつかないお金や生涯で数回しか買わないもののお金、または今は使わないがいざという時に使えるお金
要するに「使うために貯めるお金」と「いざという時に必要かもしれないお金」のこと。

あらかじめ予測がつかないもの
 医療費 「来年の3月に病気になろう」と考えて予測することはできない。(定期通院などは「基礎生活費」)
 家電 突然壊れる可能性がある。
数回しか買わないもの
 家具、高価な電化製品、高額な旅行など。

予備費は強制的に確保する

いざという時に必要なお金は、ある程度はあったほうがよいが、収入から「基礎生活費」と「ゆとり生活費」を引いて「あまったもの」としてしまうと、なかなか残りにくい。
強制的に毎月〇円を「貯金用口座に入れる」とか、銀行口座の自動積み立てを利用するなど、自分に合った「強制的な貯蓄」をした方がよい。

また、できれば基礎生活費とゆとり生活費は、毎月の収入内で抑え、ボーナスを全額予備費に充てたい。
家計管理はバランスが大切で、どんな方法がよいかは人によって違うが、miona式の家計管理(カテゴリー)をまとめてみた。