オーブンレンジが欲しい! 決めるまでに考えたこと

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我が家のレンジ。調子が悪くなってきたため、この度12年ぶりぐらいに買い替えることにした。

子供の頃には、すでに家庭に存在していた電子レンジ。だが、長く使っていても、家電の世界は日進月歩。10年も経てば浦島太郎状態で、「あの頃」のレンジの「常識」は、今では時代遅れになっているかもしれない。

2023年の電子レンジ、どうやって選ぶ?

「無」の状態で電気屋に行けば、古い時代の常識で買い物してしまうから、一旦自分の基準は捨てて、新たに「電子レンジとやら」に向き合ってみよう。
※以下「電子レンジ」または「レンジ」という表現を使用しているが、購入するのは「スチームオーブンレンジ」ということは決まっているので、それを指している。

ネットで軽く情報収集してみる

「選び方まとめ」をチェックする

まずは、ネットや動画で「電子レンジの選び方」などをまとめているものを見てみる(便利な時代になったものだ)。
2023年現在の電子レンジは、レンジとオーブン(スチーム)機能はもちろん、Wi-Fi対応だったり、温めや節電、自動調理なども進化した印象。
まずはこの「印象」を覚えておく

また、まとめページによって着眼点が違うので、複数の情報をみる。あるページの執筆者、配信者がおすすめしていても、特に電化製品の場合は、自分のライフスタイルと合わなければ使いづらい。気になるポイントはメモをして自分なりにまとめてみる

人気の製品をとりあえずチェック

Amazon、楽天、ヨドバシカメラ、価格コムなどで、人気のある製品をチェック。 あくまでも参考としてだが、どうしても商品が決まらない場合、人気商品から選ぶのも手
そして、価格も抑えておく
私のイメージでは、ファミリー向けの電子レンジの平均価格は10万円で、付加価値が付けば20万円くらいだと思っていたのだが、思っていたよりも安くなっており、5万も出せばそこそこのものを買えるらしい。

自分が使いこなせることが最も重要

自分のライフスタイルをまとめてみる

ある程度「今時のレンジ事情」がわかったら、「自分が使いこなせるか」を考えること。
ここが最も重要だ。というより、本来は一番最初にすべきことかもしれないが、あまりにも「今時のレンジができること」を知らないと、考えをまとめようにも、その基本となるものが浮かんでこないので、ここでは先に調査した。

家電は「自分が目指すライフスタイルを叶えていく道具の一つ」だ。
高級なもの、人気のあるもの、新製品…それが必ず自分の生活をランクアップしてくれるとは限らないので、いったん「商品選び」から離れて理想のライフスタイルを描いてみる

私が思い描くライフスタイル
  • 家事の負担は極力減らしたい(時短)←需要
  • 健康面にも配慮したい(減塩、減脂肪)
  • コンパクトな暮らしを目指しているので、あまり大きい家電はおきたくない
  • リビングから丸見えの位置にレンジがあるので、できればおしゃれな見た目
  • 昼ごはんが実は最も面倒なので、さっと準備したい
  • 手入れ、後片付けは極力楽なもの←これも重要
  • 自分だけが使うわけではないので、他の家族も使いやすいもの

既存製品から買い替える理由は?

既存製品の気に入っているところと不満な点や、買い替える理由もまとめてみる。

  • 既存のレンジ「東芝 ER-JD8(石釜ドーム)」
  • 買い替える理由:10数年前に購入して調子が悪くなってきたから→現製品に特に不満があるわけではない。
  • 容量:26L(480/幅、348/高さ、400/奥行で重量は13kg)→コンパクトで圧迫感がない。
  • 色:ライトグレー→今のキッチンに合わない。
  • 機能:レンジとオーブン機能は重宝している。スチーム機能は使いこなせず(ただし、再度スチームオーブンレンジを購入して再挑戦したい→確定事項)。

これが現状だが、そもそもレンジを取り巻く自身の環境も変化しているので、今回はあまり現状にはとらわれないで商品選びをしたい

求めていたいMy Revolution

さて、私の現在のライフポリシーは、過去は終わったこととして捨て、新しいこれからを生きていくことである(やりたいことをやるために)。

料理についてもそう。
これまでの料理方法を一旦忘れ、新たに料理のテクニックを覚えていきたい。
人生100年時代なら、この先もまだ長いのだから、昭和のやり方はそろそろ捨てたい。
例えるなら、昭和60年頃、つまり私が料理を少しずつし始めた頃に、昭和30年代のように、かまどや薪や井戸水を使って料理していたようなもの(昭和30年代はもう少し進化していたかもしれないが、多分、農村部ではまだこのような状況だったのでは?)。
ということは、かつて自分が覚えた「常識(30年前)」は、もうとっくに時代遅れ。そして、今10歳の子が30歳になる20年後には、さらに家電は進化しているはずだ。
(私の予想では、「コンロ」の概念がなくなり、どこでも置ける「電気鍋」や「電気フライパン」あるいは、電子レンジがさらに進化している気がする。もはやキッチンという場所も不要に? …単なる予想だが)。

ここで原点に還ってみる。やりたいのは料理? 
違う。
「色んなおいしいものを簡単に作って食べること」(そしてそれを続けていくこと)
すでに何度も述べてきたが「時短」しながら質を上げていくことを目指している。
つまり、レンジはその方法の「一つに過ぎない」。

自己流料理から「おいしい料理」へ

長く料理をやってきたが、学校の家庭科の授業以外で料理を習ったことはない。 私の料理の基本は母である。実は母は調理師免許をもっており、専業主婦だったため、幼い頃から隣で手伝ったりもしていたが、それが私の料理の基本のすべてだ。

見様見真似だった私が、今では料理上手に…!という展開ならよかったのだが、結局はほとんど自己流、適当、目分量。たまにレシピを調べたりもするが、まともに勉強したのは「栗原はるみさんの本に掲載されていた麻婆豆腐」のみ。その他の料理は「仕上がりがこんな感じだから、多分こんなふうに作るのだろう」と、想像で料理していた。結果、おいしくできるときもあるが、自己流料理は正直言って失敗も多く、大半は「なんかいまいち」である。
唯一の救いは、義母が料理が苦手だったので、「繰り上げ当選」みたいな形で、夫からは私の方が「料理上手」と思われていたこと。そのため、夫から不満の声が出ることはほぼなかった。

実は、私も時間をかければある程度のものが作れないこともないが、時間や手間をかけていることと料理の味が比例する必要は、ないのだ。つまりは目的が「おいしい料理」であれば、その手段はどうでもよい

  1. 時間、手間をかける→おいしい
  2. 時間、手間を適当にする→まずい
  3. 時間、手間を何かに任せる→おいしい

「3」が21世紀の正解の考え方、かもしれない。その何かが「電子レンジ」だ。
(ちなみに母は「2」で「おいしい」を完成させていたが、先にも書いた通り「調理師免許保持者」である。家庭科の時間以外で他人に料理を習ったことがない私とは、土台が全く違っていた)

電子レンジじゃなくてもよくない?

電子レンジが壊れかけているので、とりあえずそれを探しているが、もしかしたらレンジは必要ないかもしれない。できれば、ムダなものは持たずに、代用できるものは代用していきたい。実際、レンジで「できる」とされているものは、既に持っている調理器具で代用できるものもある。
果たして、レンジ以外の家電で代用できるのか、考えてみた。

  • 温め→レンジが得意とするところなので、代用不可。
  • グリル→魚焼き器で代用できるが、オーブンの方が沢山作れる。
  • 焼く、炒める→フライパンで代用できるが…コンロの前での作業時間、夏は暑い
  • 蒸す→蒸し器で代用できるが…お湯を沸かす→材料入れる→蒸すという作業が面倒
  • 煮る→鍋で代用できるが…というより、やはり鍋が優秀なのでは?
  • 揚げる→天ぷら鍋で代用できるが…後片付けも含めて面倒、ダイエット中の家族もいるので油は控えたい

ちなみに、所持していない調理家電も一応検討してみる。
圧力鍋:鍋を増やしたくないので持っていない。
電気鍋(ホットクック):便利だと聞くが、これも置き場を考慮して持たない予定

出来栄えが気になるところだが、時短や手間の面では、やはりレンジは持っていてよいものではないだろうか(持論)

それではレンジを具体的に選んでいこう

電子レンジを選ぶ基準とその理由

様々なサイトで「メリット」「デメリット」が紹介されているが、大切なのは「自分の感性や使いやすさ」である。「こういうのが欲しい!」と単純に飛びつくのではなく、「自分が欲しいと思う理由」を考えてみよう

大きさ(外観)は小さい方がよい(特に横幅と奥行き)
【理由】
存在感を出したくないから。※ただし、調査した範囲では「スチームオーブンレンジ」は庫内の大きさに関わらず、ほぼ同じだったので、これはあまり判断基準にならない。

庫内容量は、現在26Lなので同じサイズでもよい
【理由】
26Lで不便を感じていない。大家族ではないし、パンなどを大量に焼くわけでもないので「1段」でよい…と思っていたが、段の数は調理するものの量だけで決めるものではないらしい。実は、この二つには構造の違いがある。
1段:上下から熱を通す「上下ヒーター」
2段:温風を滞留させて焼く「コンベクション方式」
2段の方が熱が伝わりやすく、一気に高温で焼ける(時短と電気代節約になる)

スチームオーブンレンジを選びたい
【理由】
現在のレンジで使いこなせなかった機能だが、再度挑戦したい…

自動調理やスマホ連携はなくてよい
【理由】
長年、レシピも見ずに料理をしているので、メニュー通りに作るのが面倒と感じるかも(…という意識を変えて美味しいものを食べるために、レンジを探しているのだが)。例えば、私が好きな「茅乃舎だし」ともコラボしており、茅乃舎だし考案のレシピ通りに作ったら、その通りに出来上がるらしく、ちょっと気にはなる。

口コミチェック

口コミにも目を通し、どんなことが評価されているかを見てみる。
口コミで「デメリット」だとされていても自分は気にならないこともあるし、その逆もあるが、自分にとって完璧な製品は存在しない自分が許容できる「デメリット」なのか、自分にとってはどうでもいいような「メリット」なのかは、購入時に把握しておいた方がよい。

大手メーカーの製品を買う

一人暮らしや若い夫婦なら、価格だったりデザインだったりで選んでもよいが、家庭である程度の家事をやっているのなら、極力大手メーカーで家電を選びたい。保証などのアフターサービス、使い勝手、手入れの楽さ、基本的な操作性…残念ながら、格安家電ではそれをすべて網羅していないことが多い。「ここが外せれば手入れが楽なのに…」といった部品を外せなかったり、「この作業するのにこんなに手間がかかる」といったことは、格安家電で起こりがち。
その点、大手メーカーのある程度の金額のものであれば、基本的な水準は満たしている
電子レンジであれば、パナソニック、シャープ、東芝、日立がやはり優秀だと言われている。

大手メーカー家電の「付加価値」の考え方

大手メーカーの上位機種であれば、細かい点や個人の使用感等はあるだろうが、正直、そこまで大きな違いはない気がする。違いは「付加価値」だけだ
それぞれのメーカーがどんなことを売りにしており、自分のライフスタイルとマッチするかどうかを考えてみた。

1・シャープ(ヘルシオ ウォーターオーブンシリーズ)
スチーム調理に強く、健康的なご飯を作れそう。
ただし、手入れや他の家族が使う時のことを考えると使い勝手が悪そう。またサイズが大きいのもネック。一般の加熱水蒸気オーブンレンジも販売されているが、それを選ぶくらいなら別メーカーでよいので、今回は却下。

2・東芝(石釜ドーム)
オーブン調理に強く、大火力でパンやピザを焼くのに優れていると言われる。
今使っているのがこれの旧式のもの。そもそもなぜこの機種を選んだ考えていないが、パンなどを焼くことはがあまりないし、今回は別のメーカーにチャレンジしてみたいということで、こちらも却下。

3・日立(ヘルシーシェフ)
レンジのセンサーに強く、可もなく不可もないという点で、一番バランスが良いと言われる。
値段が手ごろなのが魅力で、どうしても決まらなければこれだろう。

4・パナソニック(ビストロ)
グリル調理と解凍に強く、こちらもバランスが良い。価格は張るが、ヘルシーシェフの「痒い所に手が届かない部分」を解決している気がする(余熱不要、トースターを使う時は裏返す必要がない など)。レンジの温め機能に難がある(ムラあり)というレビューも見かけるが、これは使い方次第なので何ともいえない。
一番気になっているのがこれだ。
時短、サイズも大きすぎない、見た目も合格(見た目に関してはごちゃごちゃしていなければよいが)、手入れもヘルシオに比べたら楽そう、焼きそばなども作れるのでお昼ご飯の時短も…と、かなり希望に沿ったものになっている。その他「凍ったままグリル、解凍が便利」なども気になる。

ということで、3か4で悩むところだが、実際には2択ではなく、型番やサイズなど、決めるべきことは色々ある。

気になる機種を比較してみる

Panasonicビストロの型番比較
(30Lのみ)、大きさはすべて同じ、2段調理

NE-UBS10A高精細センサー:パナソニック独自だが、ここまでなくてもよいかも
2品同時温め→あり:あったら便利かも。冷凍、冷蔵同時も可能。節電にもなる
エリア加熱アリ:少量のグリルが効率的らしいが、なくてもよい?
スマホ連携、扉が静かに閉まる、レシポブックやガイドが付いている、自動メニューが多い(これはこの型番のみだが、正直、とても魅力を感じているわけではない。
NE-UBS9A高精細センサー:同上
2品同時温め→あり:同上
エリア加熱アリ:同上
NE-UBS8Aスイング赤外線センサー:一般的
2品同時温め→なし:今現在がこれだがなくてもよい?
エリア加熱なし:なくてもよいが

日立ヘルシーシェフ MRO-W10A
(これが最上位機種なので、他の型番とは比較しない)
大火力、重量センサータイプ、温度センサーがない。2品同時調理が可能。全体的にビストロに似た感じでオールマイティー。

結果、手に入れたのは…

さて、色々と検討した結果、ようやく商品が決まった。
それは、Panasonicビストロオーブンレンジ NE-UBS8Aである。

アフィリ用カラム

このオーブンレンジを選んだ理由は…

  • 日立を選ばなかったのは…レンジ機能が「重量センサー」なので、Panasonicのほうが若干精度の高いため
  • Panasonicの上位機種を選ばなかったのは…自分の料理習慣と合わないと思ったから(自動調理より勝手にアレンジする方が好きである)。上位の方が機能的には「ちょっとだけ」優れているかもしれないが、万能ではなく「僅差」程度ではないかと思ったから。