スパイスとハーブ、お酢を料理に取り入れてみる

スパイス料理 料理と食事
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人間が舌で感じる味覚には、塩味、酸味、甘味、苦味、うまみの5つの基礎感覚がある。
けれど、何かもうちょっとだけ刺激が欲しい時、味が薄いけれど塩分や糖分を控えたいとき、食欲がないとか元気がない時…そんなときは、スパイスやハーブを加えてみよう。
そもそも、スパイスの辛みは味覚ではなく、物理的な痛覚(刺激感)として感じるという。
香辛料の粒子が細かいほど、舌に与える刺激は強くなるため、辛味を抑えたいときは大きめに加工された香辛料を使うとよい。
スパイスの特徴を知って、いつもの料理をワンランクアップさせてみる。

スパイスの種類を知っておこう

  • シナモン(にっき)
    • 濃厚な甘い香り甘味のある材料と相性がよいのでデザート類に。(アップルパイ、シナモントースト、シナモンティー)
  • クローブ
    • 肉、サツマイモなどと相性が良い。特に肉の臭み消しに効果的。(ローストポーク、アップルパイ、ビーフシチュー)
  • ローレル(月桂樹)
    • 肉、ジャガイモと相性がよく煮込み料理に。(チキンのクリーム煮、シチュー、ボルシチ)
  • オレガノ
    • トマトとよく合うスッキリしたさわやかな香り。イタリア料理やメキシコ料理に。(ピザ、白身魚のポワレトマトソース、ミネストローネ)
  • ナツメグ
    • ひき肉と相性が良い。(ハンバーグ、ロールキャベツ、グラタン)
  • ガーリック(にんにく)
    • 料理にこくとアクセント与え、味を引き立てる。(あさりのワイン蒸し、ガスパッチョ、ひき肉)
  • バジル
    • トマト、パスタ、肉と相性がよく、イタリア料理に欠かせない。(スパゲティ、バジリコ、トマトサラダ)
  • タイム
    • 魚や肉の臭み消しに。特に魚と相性が良い。(魚のムニエル、魚のフライ、クラムチャウダー)
  • パセリ
    • あらゆる料理に彩りと香りを添える。(スパゲティ、スープ、サラダドレッシング)
  • ローズマリー
    • 肉や魚料理の臭み取りに。
  • ミント
    • スッキリした刺激的な香り。疲れた心を刺激し、頭の中をクリアにさせる。乗り物酔いをやわらげる作用も。
  • ホワイトペッパー
    • 熟したコショーの実の皮をむいて乾燥したもの。辛み、香りともマイルド。彩りの明るい料理に。(白身魚のムニエル、ホワイトソース)
  • ブラックペッパー
    • 未熟なコショーの実を乾燥したもの。野性的な辛味と香り。肉料理などあらゆる料理に。(ペッパーステーキ、ビーフシチュー)
  • とうがらし
    • 香りが全くないので、素材の風味を生かしたまま辛味だけをつける。
  • からし(マスタード)
    • 白っぽいからし(ホワイト、またはイエロー)香りが高く旨みがある
    • 黒っぽいからし(ブラック、ブラウン)辛味が強い
  • さんしょう
    • ピリッとした爽快な辛味と香りが特徴。和風料理、中華料理を少量で風味よく仕上げる。(煮魚、中華風唐揚げ、うなぎ、鶏丼)
  • わさび(ホースラディッシュ)
    • 大根のおろし汁を使って溶くと、より辛味が強く出る。
  • たで(青たでや紅たでなど)
  • ターメリック
    • カレー粉の黄色。ホワイトソース、ライスなどの色付けに。(カレー、ピラフ、たくあん)
  • サフラン
    • 色鮮やかな黄金色。(ブイヤベース、サフランライス、リゾット)
  • パプリカ
    • 鮮やかな赤色。(ビーフシチュー、ミンチボール、オムライス、サラダドレッシング)
  • 五香粉(ウーシャンフェン)
    • シナモン、クローブなどの芳香性の香辛料4種類と、山椒、胡椒などの辛味性の香辛料1種類をブレンドした中華専用スパイス。(酢豚、焼き豚)
  • チリペッパー
    • 赤唐辛子にとうがらしやオレガノなどの香辛料がブレンド。朝鮮料理、中華料理、メキシコ料理に。(海老のチリソース煮、チリビーンズ、麻婆豆腐、タコス、チリコンカーン)
  • 七味唐辛子
    • 7種類の香辛料が含まれており、一般的に辛み性の香辛料2種類と、芳香性の香辛料が5種類使われている。(関東では唐辛子、関西は山椒が多く使われているとのこと)
  • ジンジャー(しょうが)
    • 肉、魚、野菜、甘いお菓子に風味を添える。生は肉の組織を柔らかくする働きがある。(ジンジャーブレッド、クッキー、ショウガ焼き)
  • スターアニス(八角)
    • 肉料理の香料として。ピリッとした中に甘さを秘めた香りで、食欲増進や気持ちを元気にさせる力に優れている。
ハーブビネガー、ハーブオイルを作ってみよう

(材料)ハーブ(生)10cm程度の枝5~10本、ビネガーまたはオリーブオイル300ml

  • 消毒済みの密閉できるガラス瓶にハーブを入れ、ハーブが完全に浸るよう、ビネガーまたはオイルを注ぐ(水気があるとカビが生えるので注意)。1~2週間常温で寝かせ、香りが移ったら中身を取り出して、冷暗所で保存する
  • ハーブビネガーには…ローズマリー、タラゴン、タイム、セージ、ディル、ローズヒップ、フェンネル、ローレルなど(ドレッシング、マリネ、魚のグリル料理など)酢はワインビネガーと米酢をブレンドすると使いやすい。
  • ハーブオイルには…バジル、ニンニク、ブラックペッパー、唐辛子、ローズマリー、タイム、パセリなど(パスタをあえる、肉を焼く、塩を添えてパンに塗る、肉や魚料理パスタなどの香り付けに)。オリーブオイルがおすすめ。

お酢でヘルシー&コクのある味付けに

  • 米酢
    • 米を原料とした酢で、米の甘みやうまみを生かしてつくられるため、酸味がまろやか。合わせ酢、ドレッシングなどに幅広く使え、とくにすしめしを作るときには欠かせない。
  • 穀物酢
    • 小麦、米、コーンなど、数種類の穀物を原料としてつくられる酢で、くせがなく、さっぱりとした味わいが特徴。値段が手ごろなので、ごぼうのアク抜きや下ゆでなど、野菜の下ごしらえにも気軽に使える。
  • 黒酢
    • もち米や玄米などを原料とし、長期間熟成してつくられる酢。色が濃く、濃厚なうまみと甘みがあるので、炒めものや煮ものに使われる。水で割ってドリンクなどにする場合もある
  • ワインビネガー
    • ぶどうの果汁を発酵させてつくられる酢で、フルーティな香りと強い酸味が特徴。ワイン同様に赤と白があるが、くせのない白のほうがよく使われる。ドレッシングやマリネの味つけに使うことが多い。
  • バルサミコ酢
    • ワインビネガーと同様に、ぶどうの果汁からつくられる果実酢。たるでじっくり熟成させるため、酸味だけでなく、独特のうまみと甘み、芳醇な香りを持つ。

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