薬膳を学ぼう

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気血津液

生命を維持する基本物質。体内に張り巡らされた「経路」という通路の中を流れていると考えられている。

気~生命のエネルギー

生命エネルギー。生まれつきの「先天の気」と日々の暮らしからの「後天の気」がある。

  • 気虚:気が不足していること。補うことでバランスを取り戻す。
  • 気滞:気の流れが悪いこと。イライラしたりおならが臭かったり不眠など。めぐりをよくする食材。

血~全身に酸素と栄養を運ぶ

全身に酸素と栄養を運ぶ。思考にも関係。

  • 血虚:血が不足。皮膚の乾燥、貧血気味、被毛や爪のつやがない、視力低下。血を補う食材。
  • 瘀血:血がどろどろ。血液サラサラの食材、黒い色の食材。

津液/しんえき~血以外の体液:リンパ液、汗、涙、涎など

  • 津液不足:津液が過剰に消耗され全身が乾燥状態になる。水分補給、体を潤す食材をとる。
  • 痰湿:津液が過剰に溜まる。利水作用のある食材を取り入れる。

陰陽学説の考え

森羅万象すべてのものは陰と陽に分類され、変化しながらバランスをとって成り立っているという考え。

五行学説

森羅万象のすべてのものは、木、火、土、金、水の5つに分類され相互作用しバランスをとっている。

  • 相剋:互いに反発し、良いところを打ち消す。
  • 相生:お互いに良い影響を与え合う。

五味

  • :下痢や頻尿などで過ぎるものを収める(肝・胆の働きを促進)
  • :余分な熱を冷まして解毒する消炎作用(心・小腸の働きを促進)
  • :滋養強壮によって疲れをとり慢性の痛みを改善(脾・胃の働きを促進)
  • :発散して気血のめぐりをよくし冷えや痛みを改善。
  • :硬くなったものを柔らかくする。便秘やしこりに(腎・膀胱の働きを促進)

五性

体を温めるものと冷やすもの
熱・温・平・涼・寒

帰経

食べ物が体のどこ、どの経路に特に影響を与えるか。
肝・心・脾・肺・腎

四季にあわせて養生しよう

  • :陽気が芽生える→肝へダメージ。冬の間に溜まった毒素をデトックスしようとする。
    • 肺気のめぐりを助ける青(緑)い食材、血を補う食材
  • :陽気旺盛で、心がダメージ。心臓など循環器系に負担がかかる。
    • 水分補給、血を補う赤い食材、熱を取り除く食材。冷房が効いているときは体を温める食材。
    • 土用(季節の変わり目、梅雨)は湿気が多く脾胃がダメージを受けやすい。黄色い食材、自然の甘みが感じられる食材
  • :陰気が芽生え空気が乾燥→肺、大腸へダメージ
    • 白い食材、体を潤す食材
  • :陰気旺盛で寒い→腎や膀胱へダメージ
    • 体を温める食材、黒い食材。