生活感とどう付き合う? ステキな家に住むために

部屋 インテリア
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おんぼろの家、新築の分譲マンション、社宅、平屋、2階(3階建て)の戸建て…いろいろな家に住んできた。

その結果、自分が住処に対して絶対譲れない条件は以下の3つである。

  • プライバシーが守られている
  • 動線がよい
  • 収納力がある

もともとの立地や間取りなどの問題で、どうしてもクリアできないこともあったが、限りなくこれらを満たした環境にしようと頑張ってきた。
凝り性、研究熱心、面倒くさがり屋、もったいないおばけに憑りつかれて捨てられない、節約が得意、DIYとか工夫が好き…そんな性分で、住処をあれこれ工夫しながら暮らしてきた。

その結果、どんなに古い家でも安い部屋でも「(自分にとって)素敵な部屋」にできる、と思っている。

これまでの暮らしから学んだ「ステキな家づくり、部屋作り」のコツをまとめてみた。

ステキな家づくり・部屋作りに必要なコト

テーマをはっきりさせる

ステキな部屋の定義は難しいが、「テーマがはっきりとわかる家」ではないだろうか。裏を返せば、何をしたいのかよくわからない部屋は素敵には見えない

その最たるものがいわゆる「ごみ屋敷」と呼ばれるものだろう。
もしも「ゴミ」のすべてがアニメキャラのフィギュアだったら、「オタクの部屋」というテーマになるし、お花で埋め尽くされていたら「お花に囲まれた暮らしがしたいんだろうな」と、テーマがはっきりする。
他人がどう思うか、価値観とかは別にして、テーマがあれば部屋の住人にとっては「ステキな部屋」のはずだ。

だが、部屋のすべてのグッズをフィギュアやお花で満たすことは、現実的には不可能で、服や食器やティッシュケースや諸々の雑貨があちこちに置かれているだろう。
そうすると、統一感が失われて次第に落ち着かなくなる。

だから、フィギュアは「フィギュアを飾るコーナー」に集中させ、その他の生活雑貨はそれを置く場所へなどと、きちんと整理されていたら、部屋のテーマもはっきりし、生活にも支障なく、それなりに「ステキな部屋」になるはずだ。

床の3分の2を見せて生活感をなくす

テーマをはっきりさせるためには、テーマ以外のものを「極力目立たないように置く」こと。
要するに、テーマ以外のものをきちんと収納、あるいは整理整頓し、「生活感」を目立たなくすることだ。

とはいえ、生活感の考え方は人それぞれである。生活感を限りなく0に近づけたいと思っている人もいるだろうし、ある程度の生活感があったほうがいいと考える人もいるだろう。

生活感をどこまで出し、どこまで隠すのか。
生活感を「自分が納得できる範囲まで」なくし、自分にとって居心地のいい「テーマ」とのバランスをとっていきたいが、そのバランスはなかなか難しいところ。

一つの基準として、「3分の1ルール」がある。
これは、床の上でものが占める割合は3分の1にすること。例えば6畳の部屋だと、4畳分は床が見えているとすっきりした部屋に見えるということになる。
動線的にも床がしっかり確保できれば動きやすいので、できれば「床の3分の2が見える状態」を、片付けの目標にしたい

収納家具、グッズは買わない

「床に3分の2が見える状態に片づけるために、収納グッズ(家具)を買って来よう!」
というのは、部屋の片付けをスタートするときに、最もやってはいけないことだ。
収納グッズが逆に部屋を散らかす原因になることは、とても多い。

引越の際、自分自身もそれは実感した。
部屋のあらゆる場所から「収納グッズ」が出てきたのだ。引き出しの中を仕切るための紙箱、食器を仕分けするプラスチックの箱、縦長の収納場所を2段にするためのラック、そして壁付け用の棚や三段ボックス…
確かに便利ではあったし、それらを購入するときは、「この収納グッズさえあれば魔法のように部屋が片付く」と思っていた。まるで一種の催眠術のように。

なわけ、ない。

収納グッズは逆に「収納するもの」を増やす。理由は「そこに収納場所があるから」。
そして、いらないものまで保管する大きな原因になり、一歩間違えればごみ屋敷への第一歩だ。

収納家具も然り。
例えば我が家で今「不要な収納家具」だと思っているのは、以下の通りである。
テレビ台、扉付きの収納家具、ライティングビューローの上の段(ガラス扉付きのミニ本棚のようなもの)、電話台(ベッドサイドテーブルとして利用)、ベッドサイド用のテーブル。

テレビ台や電話台などは、かつては一家にひとつ、必ず必要なものだった。だが文明の進化(変化?)により、テレビは壁掛けやスタンド式に、電話台は不要に、という時代になった。
かつては「嫁入り道具」だった「定番」の家具でも、時代や価値観が変われば不要な収納家具になっていく。

不要なものを処分する

ステキな部屋の第一歩は、不要なものを処分(断捨離)することだ。

これについては、断捨離の記事に詳しく書いているので省くが、大豪邸でもない限り、収納には限りがあるので、収納方法や整理の仕方を考える前に「これ、ホントにいるの?」を見極めていこう。

これには「これがあればきっと部屋が片付くはず!」と思って買った収納家具やグッズも含まれる。前述したように、これらの家具やグッズが、実は最も「不要なもの」になっていることも多い。これらをを片付けたら、それだけで床の面積も広くなるはずだ。

収納する

モノを処分したら、ようやく収納である。

と、偉そうに書いたが、実は私は長年これができておらず、「今あるものをいかにすべてきっちりと収納するか」ばかりを考えていた。そのため、収納テクニックだけは磨かれたが、やはり不用品は処分するに越したことがないということを、長年生きてきてようやく知ったのである…という反面教師だ。

反面教師だからこそ語れる「本当は怖い収納術」については、別記事でまとめることにしよう。