ふるさと納税を賢く利用! 返礼品を選ぶためのマイルール

田園風景 整える時間
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賢い資産運用のひとつとして、「ふるさと納税」が挙げられることがある。
確かに、投資のような知識も必要なく、節約のようなわずらわしさもなく、ポイ活のようにチマチマした小銭稼ぎでもなく、決められた金額内で楽しく資産を運用するための、最も有効な手段といえるかもしれない。

ふるさと納税は、払うべき所得税や住民税の一部を、自分が住む自治体以外に納税する仕組み。ただし、お金で納税するだけでなく、その対価がもらえる。それが、各自治体が用意している様々なサービスや品物(返礼品)だ。何もしなければ税金を納めるだけのところを、何らかのものと交換できるのは、本当に嬉しいサービスである。
手出しとして2000円負担する必要はあるが、たったの2000円で色々もらえるお得なシステム。これは、利用しない手はない。

ふるさと納税をめぐっては、それによって財政が潤う自治体もあれば、その逆もあり、色々問題にはなっているが、個人的には「ふるさと納税寄付ランキング」の上位の自治体を見ると、やはり、努力が見られる。「これが欲しい!」と思うものを用意しているところが、ランキングの上位に入っている。
(ちなみに、私の住む自治体は、どうやら「税収減収額 上位20自治体」の方にランクインしているようで、ちょっと複雑ではあるが…大きめの都市にその傾向があるようだ)

さて、ふるさと納税、「自分が何らかの思いを持っている自治体に寄付する」というのが本来のねらいだが、単なる「ネット通販」になっているという声もある。カタログギフト感覚で品物を選ぶ…別にそれでも良いと思うが、自分なりにルールを決めてみたい。

返礼品はこうやって選ぶ! …という勝手なマイルール

1. できるだけ自分の住んでいる地方の自治体へ寄付する

例えば九州に住んでいる場合、同じ「地方」である九州の自治体に寄付する。
というのは、上述した通り、自分の自治体が「税収減収自治体」なので、せめて近隣市町村に寄付し、どこかで自分の自治体にも還元されたらなあ…という思いがあるからだ。(なら、ふるさと納税しなければいいじゃないか、という話だが、やはり楽しいので、そこは自分を満足させるために必要、ということで)

また、長く同じ地方に住んでいると、それぞれの自治体に様々な思い出がある。だから、せめてもの恩返しのつもりもある。
同じ地方であっても、自分が住む自治体外は過疎化の傾向もあり、どう見ても財政が苦しい状況だ。「親戚を助けるつもり」のような感覚で、同じ地方の自治体を最初の選択肢に入れる。

2.ゆかりのある土地へ寄付する

とはいえ他の自治体のものも気になるから…旅行などで訪れた様々な地域へ「楽しい思い出をありがとう」の意味を込めて、何らかのゆかりのある土地を選んでいる。
または、災害で困っているところも、ほんの少しだが何かの足しにでもなれば…という気持ちで選ぶ。

3.全く知らない土地へ寄付してみる

1と2のルールが基本だが、そうすると商品も限られ、自分の視野も狭くなってしまう。
そこで「全然知らない土地」も選んでみる
自分が聞いたことがない市町村であっても、返礼品が届くと「こんな遠い場所で、こんな風な産業が盛んなのか」などと、思いをはせることができ、ちょっとした「桃鉄」気分になる。

選び方は後述するが、要するに「欲しい商品がある!」と思ったら、それを提供している自治体を選ぶだけ。ただし、「この自治体は私が寄付しなくても十分やっていけるのでは?」と思ったら、避けることもある。

ふるさと納税で失敗しないために

ふるさと納税には「失敗」もある

ふるさと納税を始めたばかりの頃は「失敗」も多かった。
何を持って失敗とするか…これは完全に個人の見解になるのだが、「思っていたのと違う」ものが届いた時である。食べ物の場合は、「口に合わない(おいしくない)」ということだ。

ふるさと納税は、一般的な買物とはちょっと違う点がある。
一般的な買い物だと、価格が高い方が「良い品」という認識がある。
例えば、1つ500円のマンゴーと、5000円のマンゴーだったら、「5000円のマンゴーの方がおいしいに決まっている」と考える。そのうえで「500円だけどたくさん入っている方」とか「1つ5000円だがおいしい方」とか、自分の判断で選ぶ。そしてその判断は、往々にして失敗は少ない。

ところが、ふるさと納税はそもそも「適正価格で商品を買う行為」ではない。あくまで「寄付」である
だから、500円(で販売されているような)マンゴーも、5000円のマンゴーであっても、「一つで10000円」という寄付金が提示されていたら、それで受け入れるしかない。
なぜなら、品物の質に価格が比例しているわけではない。あくまで「寄付」と「ちょっとしたお礼」という関係しかないのだから。

それを知らず、「こっちの方が金額高いからおいしいのかな」と何となく決めて、「え? これであの価格?」なんて驚いたことも数知れず…

だからと言って、文句は言えない。文句を言えるのは、「違う品物が来た」とか「極端に傷んでいた」といった不備があったときくらいだろう。私は幸運なことにそのたぐいのトラブルには巻き込まれたことはない。単に「なんか思っていたのと違う」というだけだ。

欲しい返礼品についての情報はしっかり把握しよう

返礼品を選ぶときは、一般的な買い物以上に、様々な情報から確認する。
「様々な情報」というのは、ふるさと納税のポータルサイトだけではなく、その品物を実際に作ったり販売している製造・販売元の情報だ。
ふるさと納税と言っても、どこかの会社やお店が生産、製造しているものなので、その会社のホームページや評判などを直接探してみる。

ふるさと納税の上手な頼み方

年間計画を作る

年の瀬が近づいてから…そうだ、ふるさと納税頼まないと!
とバタバタすると碌なことがない。
年末は届くまでに時間がかかるとか、季節の品物が頼めないとか、焦ってどうでもよいものを頼んでしまったりとか、一気に商品が届いて冷凍庫に入らないとか…

ふるさと納税に費やせる限度額が概ねわかっているなら、例えば春夏秋冬の4回に分けて選ぶとか、少なくとも夏と冬の二回にするとかで分けた方がよい
といっても、毎日ふるさと納税のことを考えるわけにもいかないので、あらかじめ時期を決めて「5月と11月はふるさと納税月間」などと、自分なりに設定してみる。

暇な時にポータルサイトの「お気に入り」などに入れておく

ふるさと納税に限らないが、ちょっとでも「これいいかも!」と思ったら、とりあえず「エアショッピング」として買い物かごやお気に入りに入れておく。いざ決めようという時に決めやすい。
ふるさと納税で調べてみるより、一般的に人気のある商品を探し、それを返礼品にしているところを探した方が、よい品に巡り合える気がする。