料理の時短を考える時、料理そのものではなく献立決め、食材の購入、盛り付け、後片付けまでひっくるめて考えなくては、本当の時短にはならない。
今回は料理から後片付けの時短について。
調理の時短
調理家電やキッチン便利グッズは「使うもの」を揃える
便利グッズは本当に便利?
世の中、便利な調理グッズ(家電)であふれている。例えば…
- フードプロセッサー:食材を粗めにカットしたいとき、野菜のみじん切りなど
- ハンドブレンダー:スープ状にできる
- グリルパン:魚焼き器の汚れ防止、ノンフライ調理、魚などをふっくら焼きたい
といった調理家電や器具は便利だが、買ったけど使わない!使えない!使いこなせない…ということも。
調理グッズは上手に使えば、あるいは自分の料理の手順にぴったりフィットすれば、とても便利なのだが、そうでなければ逆に面倒なことにもなる。
どこの家庭にも(多分)ある調理器具をフル活用する
便利グッズは新たに買うのではなく、実は「どこの家庭にでもあるあの調理グッズ」を使う方が、置き場所や管理問題で困らない。
※ちなみに本ブログの大きなテーマは「時間の使い方」なので、時短に必要な調理グッズに焦点を当てている。料理をおいしく作ったり、特別な何かを作る(ホットサンドを作るのにホットサンドメーカーを使うなど)といった視点ではまとめていない。
蓋を使う
鍋の蓋は、ほとんどの家庭にあると思うが、これは時短に非常に役立つ。
お湯を沸かすときや煮物を作るとき、鍋があったほうが早く火が通るが、それだけではない。
炒め物などの時にも蓋が活躍する。
加熱する前の食材は冷たい。常温でもそうだし、冷蔵庫から出したばかりならなおさら。フライパンを熱していても、食材を入れたら一時的に温度が下がってしまう。
そこで、食材を入れたら蓋をすると、早く食材が温まり、その後の調理時間も短くなる。
ただし、肝心なのは蓋をする時間。
あまり長く入れすぎると食材から水気が出たり焦げたりすることもあるので、30秒から1分程度でよい(火力は弱火よりの中火)。
これは、料理を繰り返しながら感覚を覚えていくしかない。
タイマーを使う
料理は同時進行で様々なものを作ることが多いので、「○○に火が通るまで茹でよう」と思っていても、他のことをしているうちに忘れてしまったりするし、○○のことを気にしていると、他の作業に没頭できないこともある。
そこで、私はタイマーをフル活用している。
「○○が茹で上がるまでの時間」を概ね計算し、その時間にセットする。すると、時間が来るまでそのことを忘れていられるので気持ちも楽だし、ミスもしなくなる。
どのくらいの時間かわからない場合は、短めにタイマーをセットして、経過を見てまだ足りないようであれば、再度セットしてもよい。
大きなフライパンを使う
大きめのフライパンを使う理由は、一度に大量の料理が作れるだけでなく、メインと付け合わせを一緒に作るのにも便利。
例えば、生姜焼きを作りながら、端の方で野菜をいためたり、ハンバーグを焼いている途中にキノコやピーマンをぶち込んでみたり…。
ただし、食材によっては火が通る時間が異なるので、入れるタイミング、出すタイミングは気をつけなければいけないが。
野菜が足りない時に「焼き野菜」と称して、野菜を切って焼いただけのものを出すこともあるが(焼き肉の焼き野菜と同様)、この時も一気に様々な野菜を焼けて便利である。
また、大きなフライパン(または鍋)を使って一度に大量の料理を作ってしまう。
すると、翌日、又は翌々日にその料理をそのまま出せるし、「そのままではちょっと…」と思ったら、何かしらのアレンジをすればよい。
市販のものに頼る
おいしい調味料を使う
時短したいとき、味付けに時間はかけたくないが、あまりに適当に味をつけるとおいしくない。
そこで、おいしい調味料や出汁を揃えておくと、それだけで味が決まるので楽である。
また、○○の素、○○のだしと複数揃えなくても、一つで使える範囲が広いもの方がよい。
缶詰、そして時にはレトルトの味付けを利用する
缶詰やレトルト食材は非常用にもなるが、「今日は何だかとってもめんどくさい」という事態も、一種の非常事態だと思っている。
また、鯖缶などは生の鯖よりも栄養(カルシウム・ビタミンB2・IPA・DHA)が豊富だと言われているし、調理も楽(そのまま食べることもできる)ので、大いに利用したい。
他に、ツナ缶、トマト缶、大豆水煮缶なども常にストックしておく。
また、これは多くの人が利用しているのかもしれないが、実は私は「〇〇の素」というものを、ほとんど使ったことがなかった。
だが、一度利用すると「書いてる通りにするだけでよい」ので非常に楽である。
これも時短の一つだ。
盛り付けと後片付けの時短
盛り付けと後片付けも料理の一部
盛り付けや後片付けも、実は「料理」の一部。時短を考えられる部分だ。
例えば、なるべく使うお皿や鍋の数を少なくする「盛り付け」を考えると「後片付け」も楽になる。
食洗器を使っている場合は「食洗器に入れること」もイメージしながら盛り付けていく。
何なら、食器を買う段階でこれらは考えた方がよい。
時短のための盛り付けをする
ワンプレート料理はおしゃれな時短
おしゃれカフェなどによくある、ワンプレートにおかずを盛り付ける方法
ワンプレートにすると、なぜだか彩りが気になってしまうので、緑や赤などを足したりして、見た目も栄養バランスもよくなる。
そして、意識高い料理を作った気にもなり、インスタに載せたくなり、毎日が楽しくなる…かどうかは別として、少なくとも「盛り付けと後片付けの時短」には貢献する。
大皿料理、というか何なら鍋ごと出す!
逆に、大きな皿におかずを乗せ、各自小皿に料理を取り分ける方法もある。
だが、大きな皿は洗うのが大変なこともある。
そこで、究極の大皿料理として「鍋ごと出す」方法も。
とはいえ、「手抜き感」にあふれ、まったく意識も高くなく、インスタにも載せたくなくなるような気がするので、「公式な鍋ごと盛り付け」を利用してみる。
それは、取っ手がとれる鍋だ。
鍋を、鍋たらしめる最大の要因は「取っ手」。取っ手を外し、鍋の下におしゃれなマットや鍋敷きを敷けば…あーら、なんだかおしゃれ料理に早変わり!
これは、「ティ〇ァール」のホームページにも掲載されている「公式鍋ごと盛り付け」である。
ちなみに、時短研究員の私も、この究極の手抜き…もとい、時短盛り付けをするために、手持ちの鍋を「取っ手がとれる鍋シリーズ」に変えている。
そして、意識高い(気がする)、おしゃれな(気がする)日々を送っていく。
後片付けの時短…は開き直り時短法で⁉
後片付けの時短は、まずは「片づけるものの量を減らす(上記のように、盛り付ける皿や鍋の数を減らす)ことは前提として、「食洗器を使う」「洗い物は洗剤を溶かした水に数分つけてから洗う」「食器は自然乾燥」など様々な方法がある。
だが、ちゃんと料理をすると、コンロやシンクの掃除、残り物の処理、使った食材の片づけなど、どうしても後片付けに数十分はかかってしまうので、逆に「後片付けにはある程度の時間がかかる」と開き直る。
ただ、この「ある程度の時間」に自分なりに制限を設け、例えば「20分で終わらせる」ことを目標にする。
そうすると、体もシャキシャキ動くし、「今しなくてもいい」ことを急にやりだすこともなくなるし、もし時間が余れば、その分少し丁寧にキッチンの掃除をしたりする気になるし…と、ダラダラ後片付けをするより数倍生産性が上がる。
現実的には時短できなくても、「制限時間を決める」ことで、強制的に時短する、というのが私なりの後片付けの時短である。