【インテリア】バリ風、和モダン、リゾートなお部屋を目指す

bath 工夫する
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インテリアの好みの変化を辿ってみた

インテリアテイストの好みはや流行は、洋服の流行ほど急激ではないが、静かに密かに変遷していく。
自分のインテリアの好みを辿りながら、テイストについて考えてみたい。

  • チャイコフスキーの「花のワルツ」に憧れたロココ調
    • 中高校生の頃は姉妹との共同の部屋だったので、自分のデスクの周辺だけが「部屋」。当時憧れていたのは、ロココ調風(マリー・アントワネットのような雰囲気)だった。
    • 小物:レースのハンカチ、ガラスの置物、外国のお姫様な感じの小物。
  • 古き良き「欧米」のイメージそのもの赤毛のアンの世界
    • 高校の学年が上がるにつれ、次第にごてごてしたロココ調よりも、アンティークでナチュラルな雰囲気に惹かれるように。赤毛のアンがインテリアのお手本で、カントリーな雰囲気のお部屋を目指す
    • 小物:カントリー調の置物、花柄のファブリック
  • 波の音、汐風…海を感じる部屋にしたい
    • 高校を卒業するころには、「洋風」への憧れはすっかりおさまっていく。海への憧れが強かったが海のそばに住んでいたわけではないので、「海を感じる部屋」を目指すように。
    • 小物:貝殻、青や水色の雑貨。
  • インテリアの王道(だと思っている)バリ風、そしてアフリカ風
    • 20代の終わり頃、アフリカのケニアを旅し、自然素材でできたロッジ風の宿に宿泊。ケニアは欧米の旅行者が多い場所だが、欧米の旅行者を喜ばせるため、サファリ(っぽさ)がイメージされていた。今考えると、それはバリ島やアジアンテイストに近い感じもするが、この時からエスニックやアジアンインテリアを目指すように。
    • ちなみにバリには行ったことがない。
    • 小物:アフリカで買った木製の置物、ダークな家具、エスニック柄のファブリック
  • ロココ、アン、海にバリ…を繋ぐ和リゾート
    • 色々と迷走した結果、自分の好みが集約されてきた。キーワードは、自然素材(あるいは自然風素材)、古臭い感じ(アンティーク風)、そして和のエッセンス。一言で言えば「和モダン」かもしれない。
    • 振り返ると、育ってきた環境に「和」が溢れていたため、最終的にはここに行きついた気がする。

和モダンを一度ちゃんと定義してみる

和モダンとは、和風とモダンを組み合わせた造語である。
「和風」のイメージは、例えば、畳、座椅子、障子やふすま、床の間、掛け軸、砂壁、ちゃぶ台、座布団、和紙の照明…そんなところ。
和風が好きなら、どんな内装であっても、これらを取り入れたら恐らく簡単に「和風」になる。

が、実際には畳に直接座るのではなく、ソファの方が楽、手入れも大変。砂壁は砂がボロボロ落ちてくる、床の間など作るスペースはない。
和風に憧れても「日ごろの生活」を考えると、純和風は難しいということもある。
また、テレビやキッチンの家電等を和のインテリアに合わせるのは難しい。
そこで、「和」っぽい雰囲気もありつつ、生活しやすく古臭い感じではないインテリアを目指すのが、「和モダン」だと私は考えている。

「和」のイメージは多くの人の脳内で似たような感じだと思うが、「生活しやすく…うんぬん」は、人によって理想がずいぶん異なる。「モダン」は恐らくバラバラで正解がない。ネットで検索するとおしゃれな部屋が沢山出てくるが、和モダンには定義はないと思っている。

だが、どれでもよいので自分の中で正解を決め、そこから外れないようなインテリアを目指すことを考えたい。
どこかに「和」を感じさせるが、様々な要素を随所に取り入れたオープンな部屋、それが自分の定義。つまりは「和リゾート」を目指したい。

床は木、または木の質感が感じられるものがマスト

和風、和モダンインテリアを目指す場合は、可能な限り「天然の素材」を使う方が「らしく」なるとされている。
例えば、無垢床、天然の木材のファニチャーなどは、和の持つ「自然な雰囲気」を演出してくれる。無垢の床や天然の木を使ったファニチャーでなくても、「樹木(に見える)色」は必須。

床の色で印象を決める

和モダンのインテリアは、「木」の印象が強い。
その色は大きく2分され、ナチュラルかダークのどちらかだ。

  • ナチュラル(ベージュ、無彩色の無垢の色)
    • 部屋を明るく見せ、より現代風になる。和風、和モダンというとナチュラル系の木が使われていることが多い。
    • 旅館風。
  • ダーク(いわゆる茶色かこげ茶。ウォールナットなどの色)
    • 和モダンの中でも「古民家風」になり、落ち着いた、ちょっとミステリアスな雰囲気にも。
    • 「昭和初期頃に建てられた軽井沢の別荘」のイメージ。

藤または畳(風の)床で水回りをナチュラルに

「木」以外には「草」も和モダンインテリアを演出してくれる。
本物の畳もよいが、現代生活では「和室」以外では使いにくい。
ここでは「畳・ござ風」のクッションフロアで目指す和モダンインテリアを考えてみたい。
クッションフロアを使う場所は主に水回りなので、水回りを和風にしてみよう。

  • 緑(植物)を置く
    • 本物の植物は手入れが大変なので、フェイクグリーンで十分。選ぶグリーンによって、和風(旅館風)、エスニック・アジアン風(リゾート風)にもなる。
  • 壁、天井を演出する
    • 木目を使う(ダーク系はリゾート風、ナチュラル系は和モダン風)
    • タイルを使う:スクエア型はシンプル、モザイクタイルはエスニックにも、ボーダータイプは和風にも合う。
    • 漆喰を使う:調湿にも便利。
    • を使う:仕切りなどに布を使っても。ざっくりとした麻のような感じだと籠などにも合う。
    • 水回りはどうしても湿気があるため、湿気に強くない素材は「フェイク」を使っても。

和風インテリアに使いやすい、茶色以外の色

    • 家電にはほとんどの場合「黒」が用意されているので、変に色を使うよりも「黒」を使うと、全体が引き締まることがある。オブジェや敷物に使ってもよい。
  • 暖色系
    • 赤、朱色、辛子色
  • 寒色系
    • 紫、藍色、濃い灰色(ネイビーのボーダータイルなど)

和モダンインテリアにも合うエスニックな敷物

エスニックな敷物に挑戦してみる

キリム

キリムとは

絨毯は、縦糸にひとつひとつ目を結んでいくが、平織りのキリムは手間がかからない分値段も手頃。素材は羊が主流だが、ヤギ、ラクダ、綿、シルクなどのキリムもある。
キリムはトルコだけではなく、アフリカ、アジア、アメリカ大陸まで、世界各国で愛用されている。模様によってさまざまな意味がある。丈夫で、大切に使えば100年以上もつとか。

キリムの種類

  • スタンダードキリム
    • トルコのセルジュク王朝の古都「カイセリ」は、現在では絨毯・キリム産業の中心地。織られている枚数が多く、お値段が手頃なのが嬉しい。初めてのキリムに。
  • リプロダクション(博物館)キリム
    • 博物館に納められている19世紀のアンティークキリムを忠実に再現したリプロダクションキリム。アンティーク調を手軽に楽しめる。
  • 草木染キリム(コンヤキリム)
    • コンヤ地方は、ユニークなデザイン、豊かな色のバリエーションなどなど、類まれなすばらしいキリムを数多く生産している。染色は天然材料から。黄色は主にターメリックやサフラン、青は藍(インディゴ)、赤は西洋アカネの根から染める。
  • シャルキョイキリム
    • シャルキョイ地方は、オスマン帝国時代のトルコのヨーロッパ大陸側(現在のブルガリア)。すっきりとした色とデザインが特徴。生命の樹のデザインが有名。博物館デザインのリプロダクトも。
  • オールドキリム
    • 何十年もの時を経たオールドキリム。現在は使われることのなくなった手法で作られているものもあり、アンティークな味わいが楽しめる。

キリムの大きさ

  • カリヨラ Kaliyora(200~250cm)
    • 大きいので床に敷けば、部屋が丸ごとエスニックになる。
  • セッヂャーデ Seccade(160~200cm)
    • ソファに掛けたり壁に飾ったりと、いろいろな使い方が出来る。
  • チェイレキ Ceyrek(100~150cm)
    • お祈りするときのサイズ。こちらも使いやすいサイズ。
  • ミンダー Minder(50~100cm)
    • テーブルセンターや敷物として使える。小さいが存在感バッチリ。
  • ランナーLunner(細長いキリム)
    • 廊下にさり気なく敷くとステキ。

トルコ絨毯

トルコじゅうたん(アナトリア絨毯)は、ペルシャじゅうたんと並び、その材質のよさと模様の精巧さは他に類を見ない。
値段は、結び目の数や模様の成功さ、材質によって決められる。
トルコ絨毯の材質は羊毛が一般的。絹製はヘレケ産とカイセリ産があり、特にヘレケ産は世界最高級品と言われている。染め方は、羊毛は天然染料を使い、絹製は、高級化学染料を使うのが主流。

トルコ絨毯とペルシャ絨毯との違い

  • ペルシャ絨毯
    • 結び目がシングルノットで、宮廷向きの精巧華麗な花柄や唐草模様が特徴。
  • トルコ絨毯
    • ダブルノットで農村向きの幾何学模様。二重の結び目なので、実用的で丈夫である。20世紀に入ってから、トルコ絨毯にも、花柄模様も取り入れられるようになった。