ずっと描いていた夢をかなえ、やりたいことだけで暮らしていけたらどんなに楽しいだろう、と思う。
夢の生活、夢の暮らし。
だが、24時間がすべて「やりたいこと夢」だとしたら、それはそれで結構大変だと思う。
夢だけで生きていくのは、実は難しいという「真実」について考えてみた。
やりたいことだけする暮らしは実は面倒だから
やりたいこととは何?
定年退職した人が、仕事を辞めたら何をすればよいかわからなくなったと悩んでいる、という話を聞くことがある。
けれど、やりたいことは本当に何でもよいのだ(犯罪とかでない限り)。
やりたいこと、夢の暮らしは沢山ある。
例えば、旅行。旅をしたい。旅人になりたい。
ところで…旅人とは職業? それとも趣味?
漠然としたイメージはスナフキンだ。スナフキンは旅人というより、ムーミン谷の人々(妖精?)が冬眠するときに南へ旅立つ、という設定らしいが、あの風貌は、自分にとって旅人のステレオタイプの一つになっている。
夢の生活は24時間、365日続けられない
とはいえ、旅人になることが夢なのではない。
旅人とは、究極に言ってしまえばノマドのようなもので、定住地を持たずに常にどこかへ「旅」して、旅先で生活している…イメージ。
そんな生活を、本当にしたいのか?
例えば、国内旅行を月に2、3回、海外旅行を年に2、3回…「時々、旅行したい」のが本当の夢。
365日旅行する生活を送りたいわけではないのだ。
冷静に時間単位で考えてみると、国内旅行(2泊3日×3回の1年=36日)、海外旅行7泊8日×3回=24日)、合わせて60日…結構多い…と思ってしまった。
たとえ、お金があったとしても、「日常生活」という基盤があり、そこに彩を添えるのが、自分にとっての旅だ。毎日旅をする生活は、自分が描く夢とはちょっと違う。
日帰り旅行やカフェめぐり、ショッピングといったことについても同じ。お出かけは大好きだが、それは日々の暮らしのプラスアルファのようなもの。
要するに、夢があったとしても「毎日」叶えるのは、実はちょっと大変で面倒だ。
やりたいことだけをやる生活、意外と難しいものなのだと思う。
当然先立つものがいるから
お金はやっぱり必要なのである
例えば仕事を辞めて早期退職。
ちなみにFIRE(Financial Independence, Retire Early/経済的自立と早期リタイア)という言葉もあるが、こちらの「Early」は50代よりも若いイメージである。
30、40代、ときには20代で経済的に自立できる(要するに遊んで暮らす)だけの資金を作ることができれば、早期リタイアは何歳でも可能だ。
そう、資金があれば…。
「夢」という言葉の前に立ちふさがる「お金」という身もふたもない現実。
「お金がない」というフレーズは、努力も工夫も友情も愛情も、すべてをひれ伏させてしまうような妙な説得力がある。
「お金がない」ならお金を持つことを考える
ただ、「お金がない」という言葉に甘えている場合もある。
お金がないなら稼ぐ、稼げないならお金がなくても叶えられるたくさんの夢に気づく、そうした方が楽で楽しいし、実際そうするしかない。
そもそもお金があっても、叶えられない夢もある。
確かにお金は夢を叶える手っ取り早い道具だが、叶えられやすい分、達成した時の喜びも少ないかもしれない。
多分…
飽きてしまうから
絵にかいたような夢の暮らし、をずっとしてみたい?
思い描く「夢の暮らし」…
豪邸にご馳走に豪華客船でご機嫌な日々…が、毎日続いたら楽しいのだろうか。
「毎日パーティ」「贅沢三昧」あるいは、「仕事は辞める」「家事もしない」という生活で、心が満たされるだろうか。
多分、自分にとっては、それは「夢の暮らし」ではない。
自分にとっての夢とは、パーティや旅行などのイベントではない。かといって、何もしないという状態でもない。
「やりたいこと」をする暮らし、自分が楽しいと思える生き方をすることだ。
どんなに豪華で、その瞬間は楽しくても、きっと自分は飽きてしまう。
自分にとって幸せな暮らしを描いてみる
夢の暮らしはしなくても、たまにはドーンと大きな夢をかなえる、そんな人生なら楽しいかもしれない。
本当に自分がしたいことは何?
夢とは何?
自分の本当の夢を、自分自身が把握しておかないと、いろんなことをやっても、お金を使っても、ずっと満たされないままかもしれない。
そして今、「ワンコと楽しく暮らす」を最大の夢としてかかげている自分は、本当に心から日々が楽しい。