生まれてからこれまで、何回「旅」をしたことでしょう…。
日帰り旅行、家族旅行、学校行事などを含めると、数えきれないほどの「旅」を経験しています。
海外旅行も素晴らしい経験ができますが、やはり手軽なのは国内旅行です。国内旅行はパスポートも不要で、言葉や文化の違いで戸惑うこともなく、思い立ったら行けることが最大の魅力です。
そして、縦に長い日本列島では、南は沖縄から北は北海道まで、四季に応じて様々な風景や文化があります。世界屈指の大都市もあれば、自然を楽しめる場所もたくさん!
日本は、一生国外に出なかったとしても、国内だけでかなり色々な体験ができるという、素晴らしい国なのです。
「劇旅 国内旅行編」では、ドラマチックな国内旅行についてまとめていきます!
どこかに行きたい!と思ったら、旅支度を始めよう
旅行の楽しみとは、見知らぬ土地を歩いて新しい世界を発見すること!
…だと私は思っています。
普段生活している場所とは違う場所で、いつもと違うものを見たり、テレビでしか見たことのなかった場所を実際に訪れてみたり…
例えば、福岡に住んでいる私にとって、北の地域は未知の場所です。北海道とか岩手県とか、どんなところなんだろう…と想像したり、世界遺産になっている知床や中尊寺を自分の目で見てみたい、と思ったりします。
じゃあ、行けばいいじゃないか!
というのが、旅行の動機。
とりあえず北海道、とりあえず京都、とりあえず関東、そんな風にざっくりと地域を決めたり、伊勢神宮、富士山とかどんなところなんだろう、と気になったりしたら、旅のスタート。
転生しなくても、異世界に行かなくても、例えば新幹線のチケットを買って1時間くらい車内で過ごしたあとには、自分の知らない世界が広がっているはず!
国内旅行を劇旅にする
劇旅とは
休みが取れたから何かしたい。じゃあ旅行!
臨時収入が入ったから何する? ならば旅行!
夏休みにすることがない。だから旅行!
こんな風に、何となく「旅行できそうな条件」が揃ったら旅行するということがあります。
お金や時間がなくても旅行はできますが、ちょっとした余裕があると、旅行にも余裕ができるのは嬉しいですね。
ただし、現在では駅前には同じようなチェーン店やコンビニがあったり、どこの地域も似たような光景になってしまい、イマイチ日常生活から離れきれないことも。
海外旅行であれば、国の文化の違いなどに触れ、それが刺激や旅の醍醐味に感じられたりもするのですが、国内では「文化の差」を楽しむことはあまりないかもしれません。
また、「有名な場所」だからという理由で訪れてみると「思っていたのとは違っていた」「どこがおもしろいのか分からない」とがっかりすることもあります。
だからこそ!国内旅行を思い切りドラマチックにしたいのです。
このサイトで紹介する「劇旅」は、何となく旅をするのではなく、旅を可能な限りドラマチックに盛り上げることです。
旅は「感動」するためのもの
劇旅をするために最も大切なのは「感動」です。
同じものを見てもある人は感動し、そうでない人にとっては陳腐極まりなく見えてしまうこともあります。
その違いは感受性の違い?…もありますが、持って生まれた性格だけが感動を生むわけではありません。
感動するためには「感動する理由」があるから。
例えば、推しのアイドルとの握手、ファンだったら一生忘れられない思い出になると思いますが、そのアイドルを(アイドルだと)知らない人や興味のない人だったら、何も感じないでしょう。
アイドルに対する「知識」も「思い」もないから。
旅行も同じ。旅をする以上、ある程度は旅行先に対する「知識」はあったほうがよいと思います。
例えば、「よくわからないけど有名だから行く」のではなく、「自分は今から何をしに行こうとしているのか」を知っておく方が、旅の意味も自分なりにわかるでしょう。
そのためには、目的地について想像するのだけではなく、やはり多少なりともガイドなどを読んで知識を得ていた方が、楽しめると思います。
旅に向けての知識はどのくらいあればよい?
といっても、「前から行きたかった憧れの場所(思いや知識がある場所)」にばかり行くのも、事前知識がありすぎて感動しないこともあります。
そもそも、旅の大きな目的の一つは「リフレッシュ」。
フレッシュさ(新鮮)を感じるには、手垢のついた知識ではなく、全くの未知の世界の方がよいかもしれません。
だから、知識を持った状態よりもむしろ、無知の方が感動できる場合の方が、実際は多いことも。
でも、無知すぎると「何が面白いのか」「何が面白くないのか」すらわからないまま、単に「どこどこに行った」というだけで旅が終わってしまうこともあります。
さらに、「面白いと聞いていたのに想像と違っていた」ということから、「つまらなかった」と思ってしまうことも。
旅に行くにあたり、事前知識はどの程度あったほうがよいのかは人それぞれだし、楽しみ方も色々だと思いますが、「行ったからにはどんなものでも楽しんでやる」という姿勢で旅をすると、お得感もあるのです。
例えば、高知県にある「はりまや橋」は、「がっかり名所」ということで有名です。
私もそこへ行き、思い切り「がっかり」を楽しみました!
がっかりするかどうかは人それぞれだし、実はむしろこの「陳風景」がすごくおもしろかったのですが、「がっかり名所」と呼ばれているという「知識」がなければ、そんなに楽しめなかったかもしれません。
けれど、がっかりの理由までは知らない状態だったので、自分の中で「なぜ、がっかり?」という謎ができ、それを解き明かすことができたので「感動」したのです。
ハプニングを楽しもう
旅は楽しいもの、素敵なもの、そして「未知のもの」です。
旅先で「思わぬハプニング」に見舞われることはよくあります。ハプニングとまで行かなくても「泊まった旅館の食事がおいしくなかった」などという負の感想を持つこともあります。
ハプニングを面白く受け止めることも、劇旅に大切なこと。
途方に暮れたり嫌な思いをしたら、それは「ネタ」となり、数年経ったら「良い思い出」になっていることもあります。
危険なことに巻き込まれてしまうのは避けたいですが、ちょっとしたハプニングは一つの刺激となり、旅をドラマチックにしてくれます。
旅は、自分が主人公のドラマのようなもので、一過性のもの。
2時間の映画や300ページほどの小説のように、日常とはちょっと離れた世界にあるもの。
「貴重な時間とお金をかけて旅行したのに、嫌な思いをした」という経験やハプニングに対し、「怒り」や「絶望」などを感じたところで、事実は変わりません。
嫌な思いを「感動」として受け止めろという話ではなく、「自分の旅ドラマの中にはこんなこともあった」という経験を「ネタ化」し、二度とそんな思いをしたくなければ、次回への教訓として活かしていきましょう。
旅ではすべてを楽しもう
普段の生活の中では、目の前を通り過ぎる人、空気のにおい、建物の形などにあまり注意しないかもしれませんが、旅先では目に入るものすべてに目を向けてみます。
もしかしたら、目に入るのは「いつもとあまり変わらない光景」に見えるかもしれません。
けれど、旅は日常の世界とは違う場所にお邪魔すること。
その違う場所で日常を送っている人と、旅人である自分が交錯すること。
そう思うと、色々なものが新鮮に見えてきます。
「ありがちな」都会、地方都市、田舎…けれど、自分の住んでいる街とは「どこか」違います。
光の差し方、におい、街路樹の色、道行く人のファッションや年齢層、男女比といった住民の雰囲気、家の造り…
ところ変われば何でも新鮮に映ります。
そして、いつもとは違う場所を歩く、自分という主人公がいる。
旅先では自分を追うカメラがあって、ずっと旅映画の中で物語を紡いでいる、そんな風に空想してみます。
五感を十分働かせて、旅という異世界を思い切り楽しむこと、これが「劇旅」です。